まだ完治はしていないのだろう。言っていることがめちゃくちゃでよくわからない。とりあえずこれ以上悪化させないようにご飯だけ食べてもらおう。
「そんなに気にしなくて大丈夫だよ。今は風邪を治すことだけ考えてて。これ、お粥温めてきたの。あとゼリーもあるけど…食べれる分だけ食べて、無理しないでね。」
「ご飯まで……本当にありがとう。」
ナギくんは震える手で器を受け取った。そこまで酷くはないがまだ手元がおぼつかないようだ。こぼして火傷をしてしまったら大変だし手伝ってあげた方が良さそうだ。
「ナギくん、良かったら私手伝おうか?」
「えっ!?て、手伝うって何を……」
「えー、器持ったり、ご飯食べさせたり……?」
「だ、大丈夫!自分で食べられるから!アサちゃんはそこに座ってて!」
「そう?じゃあいいけど……」
