「家に親御さんいないんだよね?ご飯とかちゃんと食べれてる?熱は?」
「コホッ、えっと、体がだるくて動けなくて……熱は……朝測った時に40℃くらい…」
「40℃!?それで1人でいるの?あぶないよ、私看病に行くから住所教えて!」
「え?いや、申し訳ないよ……」
「いいから!」
その後もしぶるナギくんをなんとか言いくるめ、住所を聞き出すことに成功した。電話で生存確認だけするつもりだったが、ここまで症状が重いと話は別だ。しかも両親が家にいないなんて心配すぎる。
私は通りにあったコンビニに寄って、インスタントのお粥、ゼリー、冷却シートを購入し、すぐにナギくんの家へ向かった。
◆
「……おじゃましまーす。」
