「いや、俺たちがこいつのこと遊びに誘うとさ、いっつも妹との先約があるからって断られんの!」

「そうそう、まあでもこんなに可愛いなら納得だな〜。俺たちみたいなむさ苦しい男より可愛い妹優先するのは当然だね。」

「お前ら……」

「そ、そうなんですか?他にお兄ちゃん私の事なんか言ってます?」

「こら、アサ…!」


大学でのお兄ちゃんの様子が聞ける機会なんてほとんどないので食い気味に質問する。お兄ちゃんは気恥ずかしいのか焦った様子で止めようとするが、盛り上がっている私たちを止めることは不可能だった。


「それがぜんっぜん話してくれないんだよ!飲みに誘っても妹、妹って言うくせに、いざ君のこと聞くとはぐらかすんだ。」

「ね、写真見せてって頼み込んでも絶対に見せてくれないし、詳しい話もしてくれないんだ。」