優しいナギくんならやりかねない。後でお礼をしないと…

そう思い、ナギくんの方に目をやると、なんだかいつもと様子が違かった。


「……?」


なんだか疲れているような、辛そうな顔をしている。まさか体調でも悪いのだろうか。


「ごめん、僕ちょっと抜けるね。みんな続けてて。」

「えー、ナギくんどこ行くのぉ?私も着いていく!」

「あ〜いや、ちょっと…」

「おいやめとけよ、ずっと個室にいるから外の空気でも吸いに行くんだろ?ナギ、行ってこいよ。」

「あぁ、ありがとう。」


一瞬ヒヤリとしたが、彼の友人のフォローもありなんとか抜け出せたようだ。
帰りも彼はきっと大勢の人に囲まれる。直接お礼を言うチャンスは今しかないかも…