私がそう言うと、お兄ちゃんは台所へ行って準備を始めた。話があるから簡単なやつでいいのに、私が大好きなチョコとホイップクリームをたくさん入れた特製ココアを作ってくれるみたい。
ココアを作るにしてもなんだかいつもより手際が悪く、わざとゆっくり作っているように見える。もしかして私と話すのが嫌なの…?

そんなことを考えているうちに完成していたようで、自分と私のココアをそれぞれ置いてお兄ちゃんは椅子に座った。


「それで、話したいことって?」

「……昨日の事なんだけど。」


もう覚悟を決めたはずなのに、少し時間をあけただけで勇気がなくなってしまった。お兄ちゃんはなんだか落ち着かない様子だし、早く言わないと……