「はぁ……もうこんな時間かぁ。」
「あぁ、そろそろ帰るか。」
「そうだね……ねぇ、なんで今日ここに連れてきたの?」
「はぁ?……別に、気分だよ。」
「何それ?そんなわけないでしょ。だったら友達と行けばいいじゃん!」
「いや、それは……」
ハルマは気まずそうに目を逸らしたが、私は絶対に逸らさない。わざわざ考え込んでたところを無理やり連れてこられたのだ。理由の一つや二つちゃんと話してもらわなと気が済まない。
ハルマは困ったかのように頭をかいた。
「……お前、なんかあったんだろ。」
「え?」
「だから!お前が辛気臭い顔してて気持ち悪いから連れてきただけだよ!もう帰んぞ!」
「え、えぇ……?何それ、ちょっと待ってよ…!」
もっと問いただそうとしたがハルマは足早に出て行ってしまい、それ以上言及することは出来なかった。
振り回されて大変だったが、体を動かしたことでモヤモヤしていた気持ちも少し晴れた気がする。認めたくはないけどちょっと、楽しかったし…
