「…うわぁ!」
薄々そんな気はしていたが、ハルマはバッティングがすっごく上手かった。球を正確にバットに当て、遠くまで飛ばす。ホームランも打てそうだ。
全て打ち終わると、ニヤニヤと笑いながら私の方に向かってきた。
「どうだった?」
「……まぁ、そこそこじゃない?」
本当は素人の私が見てもわかるくらいハルマは上手だった。だがそれを本人に言うのは私のプライドが許さず、言葉を濁して返す。
「ふーん、まあまあな。そんな大口叩くってことは次は打てるんだな?」
「あ、当たり前!それ貸して。打ってくるから!」
またハルマの軽口に突っかかってしまい、結局外が暗くなるまで2人で勝負を続けた。
