「もうこんな時間……そろそろ寝ようかな。」
「そうだね。明日も学校なんだろ?」
「うん……ねぇ、昔お兄ちゃんが寝る前におでこにキスしてくれてたの覚えてる?」
「……覚えてるよ。」
兄妹になったばかりの頃、私はまだ小さくて一人で寝るのが怖くてよくお兄ちゃんに泣きついていた。
お兄ちゃんはどんなに慰めても泣き止まない私を見て添い寝してくれて、それでもずっと泣き続けていると、2人で見た映画のマネをして、私の額にキスをして、泣き止むまで寝かしつけてくれていた。
お兄ちゃんが中学生になった頃、もう大きくなったからやめようって言われて、すごく悲しかったけど、子供だと思われたくなくて強がって了承した。
