魅力的な誘惑に抗えるはずもなく、私はお兄ちゃんの隣に座ってアイスをねだった。兄が差し出した袋の中を見ると5.6個ほどアイスが入っていた。
「買いすぎじゃない?こんなに食べたらご飯食べれなくなっちゃうよ。」
「バカ、今全部食べるわけないだろ?明日も明後日もあるんだからゆっくり食べよう。」
「えー、でもお兄ちゃん明日には帰っちゃうでしょ?一人で食べるのなんかやだよ。」
私がそう言うと、お兄ちゃんはなんだか得意げな顔をして笑った。
「帰らないって言ったら?」
「え!?明日も泊まっていくの?連休でもないのに?」
「実は暫く休校になったんだ。驚かせたくて黙ってたんだよ。」
