ハルマは静かに立ち上がり、大きな手を差し伸べた。


「ほら、いい加減体冷えるだろ。帰るぞ。」

「…うん、ありがとう。」


そっと彼の手を取り、立ち上がる。
家に着くまで、私たちの間に会話はなかった。でも、不思議と居心地が良かった。


前と同じようには戻れないかもしれない。
それでも、今はこうして一緒に歩けているだけでいいんだ。