「公園行く。ここじゃ邪魔になるだろ。」
「わ、わかったっ!」
早足で前を歩いていくハルマの後ろを、必死に小走りで着いていく。
着いたのは、つい先日ナギくんと話したあの公園だった。
ハルマはベンチに座り、早く座れと催促するようにこちらを見つめる。人一人分の距離を空け、私もベンチに腰をかける。
2人の間に沈黙が流れる。私が呼び止めたんだから、私から話し始めないといけないのに緊張してしまって上手く声が出せない。
もう日も暮れているし、早くしないと。
「あ、あのっ…」
「なぁ…」
声が重なった。前にもこんなことがあったような気がして、なんだか面白くなってしまう。
絶対に笑ってはいけない場面なのに、我慢すればするほど笑いが込み上げてくる。
「…何笑ってんだよ。」
「ふっ、ふふ、ごめ…」
責めるような目で私を見るが、ハルマの口角も少し上がっているのを私は見逃さなかった。
「はぁ…もういい。」
「ご、ごめん…!わざとじゃなくて…」
「そうじゃない。
…お前がオレのこと好きじゃないなんて、最初からわかってた。」
