まだ10枚ほど残ったパンケーキが乗った皿と嬉々としてトッピングを追加していく兄を横目に、学校の準備を始める。
ただでさえ量が多いのに、生クリームやチョコをあんなに乗せて胸焼けしないのだろうか。


高校時代、お兄ちゃんが朝からカレーを5皿ほど食べていたことを思い出して勝手に納得する。
私が準備を終える頃には、お兄ちゃんは既に完食し、片付けを始めていた。


「なにか手伝うことある?」

「あとは洗い物だけだから大丈夫。
そろそろ時間だろ?遅刻するよ。」

「家を出る時間まであと20分もあるよ!洗い物くらい私だって手伝えるし。」

「俺はお前と違って学校がないから暇なんだ。
お兄ちゃんの仕事を奪わないで、早く自分のことやりなさい。」


その後も何度か押し問答をしたが、お兄ちゃんは中々折れてくれなかった。準備を終えた私は何もすることがなく、時間になるまでソファでお兄ちゃんを睨み続けていた。