「えっと、実は悩んでること、あって…」

「そっか、その話聞かせて欲しいな。
…あ、その前に場所変えようか。あそこの公園でいいかな?」


そう言って、彼は私たちが今いる場所からほんの数百メートル離れた、小さな公園を指さす。
日が沈みかけているためか、公園には人がおらず、話をするには打って付けだろう。
少し汚れた小さなベンチに二人で腰掛ける。


ハルマのこと…お兄ちゃんのことも話していいのだろうか。話すと言った手前今更引き返すことは出来ないだろう。腹を括るしかない。


「実は…ある人にこ、告白されて。返事を保留にしちゃってるの。
なんだか気まずいし、私の気持ちをどう伝えればいいかもわからなくて。」

「告白…」

「ご、ごめん。やっぱりこんなこと人に相談するべきじゃないよね。」