お兄ちゃんが言う通り誰かが見つけてここで遊んでいるのだろうか。それにしては状態が良すぎるだろう、もっと散らかっていてもおかしくはない。
中々疑問が晴れず、1人で悶々と考えているとお兄ちゃんが口を開いた。
「もしかして、俺がここに来てたのかな?」
「え?」
「物の配置も同じなんだろ?きっとここを知っている人だろうし、アサに心当たりがないなら俺ぐらいしかいないよ。」
たしかに人に見つかりづらい場所だし、お兄ちゃんが来てたなら辻褄は合うだろう。
でも……
「なんでだろう?私たち、ここに来る時はいつも一緒だったの。忙しいのに、しかもわざわざ1人で来る意味なんてないよ。」
