こんな些細な行動ですらお兄ちゃんの記憶に繋がるものを探してしまう。いつものカフェにも行ったことがあるが、結果は良いものではなかった。カフェのことは覚えているようで、それが嬉しく普段よりも随分多く注文してしまった。お兄ちゃんですら食べ切るのが難しく、なんとか完食したもののもう暫くは店の前も通りたくないほどだ。


カフェが候補から消えるとなるとどこがあるだろう?飲食店じゃなくてもいい、どこかでご飯を買ったり作ったりするだけでも刺激になるのではないか。
思考を巡らせるも、すぐには答えが出てこない。


私とお兄ちゃんの思い出、二人で行った場所、たくさんありすぎて選ぶことができない。


「…あ、そうだ!」