その時にお父さんが連れてきた子供がお兄ちゃんだった。最初は緊張して、何も話せない私にお兄ちゃんは優しく話しかけてきてくれて……
その時からずっと私はお兄ちゃんが大好きだった。歳の近い友達よりもお兄ちゃんと遊んでいた。

お兄ちゃんが高校に入ってからも、ずっと2人で一緒にいて、全然友達と遊んだりしないから私のせいで遊べないの?て聞いたら
「アサといるのが1番楽しいんだよ。俺のことは気にしなくていいから。」
て言ってた。それが嬉しくて高校に入ってもずっと甘えてたんだ。


「お兄ちゃんはさ…私が兄離れするべきだと思う?」

「急にどうした?誰かに言われたの?」

「いや、そういう訳じゃなくて……」