「なあ、この後……」
「お、いた!ハルマーーー!!」
ハルマの友人数名が走って向かってきて、彼の腕を掴む。ハルマは抵抗しているが、流石に一人で数人の力に勝てるはずもなく、 呆気なく捕らえられてしまう。
「ごめんなーアサちゃん。ちょっとこいつ借りていい?」
「え?あ、全然、どうぞ!」
「おいっ!なんだよ急に……!」
「バスケ部で胴上げすんだよ!今日のMVPに良い景色見せてやんねえとな。」
「オレはいい!お前らだけでやってろ!」
「主役がいなくてどうすんだよー」
「そうだ!抵抗するなら引きずってでも連れて行くからな。」
そう言うやいなや、数人がかりでハルマの腕をがっちりと掴み、言葉通り半ば引きずって行くような形で運ばれていく。
