「お疲れ様!流石だね、圧巻だったよ!」
「あぁ、これで間違いなくオレたちが優勝だな。」
「そうだね、私優勝するのって初めてかも。
…そういえば、足は大丈夫なの?」
「全然問題ない。もう一周走れるぐらいだ。」
「絶対やめてよ!」
冗談だとわかっていても、ハルマならやりかねなくて大きな声を出してしまう。そんな私が面白かったのか、ハルマは楽しそうに笑って私の頭をぐしゃぐしゃと撫で回す。
「お前が初めて優勝する時、隣にいるのがオレでよかった。」
「何それ?ハルマは初めてじゃないでしょ?」
「うん。でもお前は初めてだろ?」
「そうだけど…」
「それが嬉しいってだけだ。」
なんだかよく分からないけれど、いつにも増して機嫌のいいハルマにつられて、私も気分が良くなってきた。
