陸上部ということもあり、なんとか2人抜かせたようだが、まだ前には4人の走者がいる。
瞳に涙を浮かばせながら一生懸命走る彼女の姿を見て、こちらも胸が痛くなる。クラスメイト全員で応援しているものの、中々距離は縮まらない。
そんな状況で、ハルマにバトンか渡った。受け渡しもスムーズに行われ、良い走り出しだがどうしても足の怪我が心配だ。前にはまだたくさんの人がいるし、現在1位のナギくんとは距離がある。
しかしハルマはまるで怪我などしていないかのように、軽やかに走っている。その表情は余裕で満ちていて、どこか闘争心も感じる。
1人、また1人と走者を抜かしていき、とうとうナギくんの後ろまで追いついた。
ゴールまではあと50m。ここが正念場だ。
