電話を切り、ハルマの方へ向き直る。
……なんか嫌そうな顔してる?


「……ヨルか?」

「うん!近くのカフェまで来てくれるんだって!」

「……お前、いつまで兄貴にベタベタしてんだよ。いい加減兄離れしろ。」

「はぁ!?アンタに関係ないでしょ。じゃあもう私行くから!」

「…っ、おい!」


何か言いたげなハルマを残して1人歩き始める。な〜にが兄離れだ!いつも頼ってるわけじゃないし、もうお兄ちゃんは家を出てるから会う機会だって少ない。たまに会える時くらい甘やかしてもらったっていいじゃん。
心の中でハルマに文句を言いつつも、兄に会える喜びで浮き足立つ気持ちが勝り、ちょっとだけスキップしながらカフェに向かう。