インターバルを挟んで、最後のクラス対抗リレーが始まる時間が近づいてきた。
校庭にはぞろぞろと人が集まってきており、今日の大目玉ということもありかなりの大盛況である。円陣を組んだり、友達と写真を撮ったり、クラスごとに様々な盛り上がりを見せている。


先程からハルマのことが頭から離れない。
楽しい体育祭のはずだったのに、こんな時まで喧嘩するとは思わなかった。まさか本当にリレーに出るつもりなのかな……
ぐるぐると思考が巡る。


「……サ…ねぇ、アサ!聞いてる!?」


ユイに呼ばれていることに気がつき、ハッとする。


「もう、ぼーっとしてたでしょ?そろそろリレー始まっちゃうよ。」

「ご、ごめん。」

「まあいいけど……そういえば、ハルマくんからハチマキもらったの?」

「ハチマキ?」