「次当たるチームはどうなの?ブロックを勝ち抜いてきたから当然強いよね。」

「まあ、強いな。でもオレの方が強い。わざわざ警戒するほどでもねえよ。」

「うーん、たしかに。たくさん大会に出てきたハルマからすれば、体育祭で緊張なんてしないよね……」


身近にいるので忘れがちだが、ハルマは本当に優秀な選手なのだ。こんな学校の行事ごときで調子が崩れることなんてないだろう。
しかし、油断すれば足元を救われる。彼はそれがよくわかっているし自信はあっても手を抜くことは絶対にしない。


「とりあえず見とけよ。すぐ優勝もぎ取ってくるから。」

「うん、良いとこ見せてよね。」





試合が始まる。何度試合を見てもやはりこの時間は心臓の高鳴りが止まらない。
ジャンプボールはまたハルマから始まり、やはり味方チームのボールだ。