「急に呼んだのに来てくれてありがとう。もし時間あったらちょっとだけ話してもいいかな?」
「うん、もちろんいいよ。」
彼の後ろをついていくと、人気の少ない校舎裏の方まで進んで行った。近くに自販機があり、ナギくんがドリンクを2つ買うと、1つを私に渡して木陰に腰を下ろした。
「あ、ありがとう。」
「ううん、アサちゃんにしてもらったことに比べたら全然。看病もありがとう。本当に助かったよ。」
「心配だっただけだから…
そういえば、話ってなに?」
「あぁ、えっと……」
ナギくんは少し顔を赤くして、気まずそうに目を逸らした。
「実は、大した用じゃなくて…ちょっとアサちゃんと話したかっただけなんだ。」
「そうなの?たしかに最近バイトで会うことなかったもんね。」
