斑くんの激重愛に抗うためには


 彼は、強いだけが正義の世界で生きてきたのかもしれない。

 それが普通だったんだ。



「普通になろうとしたこともあったけど、まぁ無理だったね。だから、今日スオウちゃんに聞きに来た。どうやってマダラと仲良くなったんかなーって」



 ほんとにそれだけ、と一色は告げた。


 ……そんなこと、言われても。

 私だって完璧なわけではないし。色々と試行錯誤したんだよ。

 どれが良かったかなんてもう覚えてない。


 ただ、大事にしてたのは……。



「……必ず味方でいてやるって執念、くらいだよ」



 斑くんは、繊細で寂しがり屋だ。

 斑くんの強さはステータスじゃない。嫌なものを拒絶するための、盾なんだよ。

 それを感じ取ったから、斑くんを追いかけたくなったのかも。