斑くんの激重愛に抗うためには


 肩甲骨とコンクリートがぶつかる衝撃に顔を歪めた。その、少し一色から意識が逸れた一瞬。



「……どうすれば、マダラを仲間にできると思う」



 笑顔を剥がした真剣な瞳と、私の肩に食い込む指が──予想外の一幕を始めた。

 ……はい?


 なぜ、それを私に聞いてくるのだろう。

 答えてあげるとでも思ってるの? いや、そもそも知らないしわからないよ。



「えっと……諦めたらいいと思います」

「なんで。スオウちゃんも見たでしょ? あの場の全員をあっさり潰した! あんな芸当、マダラにしかできない!」


「そのことと、斑くんがあなたのチームへ入る因果関係はないですよ」

「あるよ。強いんだから、おれのそばにいる価値がある」



 あぁ、ダメだ……。話が通じてない。

 私は、一色の気持ちなんて聞いてないのに。