斑くんの激重愛に抗うためには

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 見ちゃった。し、見られた。

 体を洗うときなんて、色々なところをまさぐられた。手つきはいやらしいくせに、肝心なところには全然触れてくれなかった。


 悶々とする私に斑くんは何も聞いてくれない。

 お風呂を終わらせて、ご飯を食べさせてきて──ベットの上。

 再び縛られた状態で、斑くんと向かい合わせに寝転ぶ。


 おかしいよ。なんで何もなかったみたいに一日が終わろうとしてるの?

 私のこの、なんだ、この~……変な気持ちはどこにしまったらいいの!


 さすがにずっと後ろ手は痛いから、前に手を縛ってもらったけど。

 ……こんなんじゃ、まともに抱き付くこともできないし。



「斑くん……」



 生殺しだよ、って抗議の意味も含めて、斑くんの胸元に頭をぶつける。



「……なに、ムラムラしてんの」

「ぎく」



 わかってるんじゃん……。