斑くんの激重愛に抗うためには


 心臓がうるさい。つまりは顔が熱い。取り繕うものは何も残っていないということだ。

 くすっと微笑んだ斑くんが私の手を掴み、ズボンの腰へとあてがった。



「ん、どうぞ?」

「ぅえ……!?」



 エロいのはどっちなんだって話!


 今まで秘められてきた斑くんの色気に理性が揺らぐ。

 こっちはもう下着姿にまでされてるんだ。私も脱がしたっていいだろう。


 ゴム部分に指を引っ掛けて、手前に引く。

 少し下へずらしただけで見えた鼠径部に目を奪われる。



「どうした? 早くしろよ」



 背中側でプチンと音がした。胸の締め付けが緩み、肩紐が滑り落ちる。



「それとも……一緒に脱がしてく?」

「んっ……」



 私の最後の一枚。斑くんにお尻の布を撫でられた瞬間、腰の辺りがゾクゾクして力が抜けた。膝がカクンと曲がり、地面にへたり込む。


 私の指はズボンに引っ掛けたままだったから、勢いで全部下げちゃって。

 気付いたら、目の前に……斑くんのが。



「あ……、あ、」



 み……見ちゃっ、た。