「……失礼しますっ」



 制服からネクタイを取る。首元のボタンは少し多めに開けて、袖口の方も外す。

 ズボンのベルトにも手をかけた。


 う、なんだろ、イケナイコトしてる気分になってきた。ただ苦しさを緩和させたいだけなのに……。



「んん、はぁ……」

「っ!」



 斑くんの艶っぽい吐息が、ドキッと心臓を高鳴らせる。

 お、起こして、ないよね? こんな状況見られたら、襲われてると斑くんに思われても言い訳きかないよ。


 そーっと斑くんの顔を覗く。

 あ、大丈夫そう……。

 それに、さっきより眉間のシワが薄くなった気がする。


 ほっと一息ついて、ベッドの縁で斑くんを眺めた。

 ……守りたかったのに、結局守ってもらっちゃったな。