潜入捜査を開始して3日目。
私は食堂の仕事をしながら、加藤ミユキさんを観察した。すると、彼女は動きに無駄がなく、てきぱきしていて、みんなの評判が良くない割には、仕事は出来る人だなと思った。
そして、彼女に接近する切っ掛けについては、やはり遠目でも判るほど彼女の首元で魅惑的に光る、ダイヤのネックレスにしようと決めた。
食堂の仕事が終わり、いよいよ賄いを頂く時間になった。
私は食事を乗せたトレイを持ち、今日もみんなから離れて一人で座っている加藤ミユキさんの向かいの椅子に、「お疲れ様でーす」と言って腰掛けた。ちなみに、断られたら困るので、『ここに座ってもいいですか?』とは聞かなかった。
すると加藤ミユキさんは、私の顔をじっと見た後、視線を下に向けてボソッと「お疲れ」と返してくれた。フレンドリとは行かないまでも、まずはファーストステップをクリア出来た事で、私はホッと胸を撫で下ろした。
私は賄いのハンバーグを一切れ口に入れ、モグモグしてから、
「うわあ、綺麗なネックレスですね。ダイヤモンドなんですかあ?」
と、今初めて気付いた風を装い、向かいの加藤ミユキさんに話し掛けた。するとミユキさんは顔を上げ、
「本物のダイヤよ。200万円したの」
と、ドヤ顔で言った。噂では確か100万円って聞いたはずだけど、まあいいか。
「すごーい! 彼氏さんに買ってもらったんですか?」
私はミユキさんから彼氏自慢を聞き出したくてそう言ったのだけど、私の意に反してミユキさんは、嫌そうに顔をしかめてしまった。
私は食堂の仕事をしながら、加藤ミユキさんを観察した。すると、彼女は動きに無駄がなく、てきぱきしていて、みんなの評判が良くない割には、仕事は出来る人だなと思った。
そして、彼女に接近する切っ掛けについては、やはり遠目でも判るほど彼女の首元で魅惑的に光る、ダイヤのネックレスにしようと決めた。
食堂の仕事が終わり、いよいよ賄いを頂く時間になった。
私は食事を乗せたトレイを持ち、今日もみんなから離れて一人で座っている加藤ミユキさんの向かいの椅子に、「お疲れ様でーす」と言って腰掛けた。ちなみに、断られたら困るので、『ここに座ってもいいですか?』とは聞かなかった。
すると加藤ミユキさんは、私の顔をじっと見た後、視線を下に向けてボソッと「お疲れ」と返してくれた。フレンドリとは行かないまでも、まずはファーストステップをクリア出来た事で、私はホッと胸を撫で下ろした。
私は賄いのハンバーグを一切れ口に入れ、モグモグしてから、
「うわあ、綺麗なネックレスですね。ダイヤモンドなんですかあ?」
と、今初めて気付いた風を装い、向かいの加藤ミユキさんに話し掛けた。するとミユキさんは顔を上げ、
「本物のダイヤよ。200万円したの」
と、ドヤ顔で言った。噂では確か100万円って聞いたはずだけど、まあいいか。
「すごーい! 彼氏さんに買ってもらったんですか?」
私はミユキさんから彼氏自慢を聞き出したくてそう言ったのだけど、私の意に反してミユキさんは、嫌そうに顔をしかめてしまった。



