ご主人様に連れられて会社を出たら、出待ちのタクシーに乗せられた。どこへ行くのかなと思っていたら、ご主人様は運転手さんに高級ホテルの名を告げた。
ほ、ホテルに行くの? 昼間から? いやん。
って勝手に悶えていたら、行先はホテル内の高級レストランで、ランチビュッフェを食べるらしい。私、ビュッフェって大好き。
当然ながらテーブルは予約していて、舞を断ってまで強引に連れて来られたのは、仕方なかったんだなと思った。
お皿にお寿司、ローストビーフ、サラダ、グラタンなど、食べたい物を片っ端から盛って、私達は赤ワインで乾杯した。
「ご主人様、何に乾杯ですか?」
「ん? そうだなあ、おまえの”奴隷生活開始祝い”、かな」
「何それ……。でも、昼間からお酒を飲むなんて、贅沢ですね?」
「バーカ。これはノンアルだよ」
って言って、ご主人様はニコッと笑った。ご主人様の笑顔を、至近距離で見たのはこれが初めてだ。
ご主人様の笑顔って、なんて素敵なんだろう。格好いいというよりも、可愛いという感じ。そう思った瞬間、私の胸の辺りがキュンってなった。
こ、これは……恋だわ。人生で殆ど経験した事のない、恋した瞬間だわ。バーで会った時に心は惹かれたけど、あの時はまだ、恋とは呼べなかったと思う。
私が顔をカーッと熱くしていたら、
「そういう顔は禁止だ」
って、ご主人様に言われてしまった。
「どんな顔ですか?」
「ん……ポーっとしたアホ面だ」
「酷ーい」
私が頬っぺたを膨らませたら、
「その顔も禁止だ」
って言われてしまった。気のせいか、ご主人様の顔が赤い気がする。私も顔が熱いし、二人ともワインで酔ったのかもしれない。ノンアルだけど。
ほ、ホテルに行くの? 昼間から? いやん。
って勝手に悶えていたら、行先はホテル内の高級レストランで、ランチビュッフェを食べるらしい。私、ビュッフェって大好き。
当然ながらテーブルは予約していて、舞を断ってまで強引に連れて来られたのは、仕方なかったんだなと思った。
お皿にお寿司、ローストビーフ、サラダ、グラタンなど、食べたい物を片っ端から盛って、私達は赤ワインで乾杯した。
「ご主人様、何に乾杯ですか?」
「ん? そうだなあ、おまえの”奴隷生活開始祝い”、かな」
「何それ……。でも、昼間からお酒を飲むなんて、贅沢ですね?」
「バーカ。これはノンアルだよ」
って言って、ご主人様はニコッと笑った。ご主人様の笑顔を、至近距離で見たのはこれが初めてだ。
ご主人様の笑顔って、なんて素敵なんだろう。格好いいというよりも、可愛いという感じ。そう思った瞬間、私の胸の辺りがキュンってなった。
こ、これは……恋だわ。人生で殆ど経験した事のない、恋した瞬間だわ。バーで会った時に心は惹かれたけど、あの時はまだ、恋とは呼べなかったと思う。
私が顔をカーッと熱くしていたら、
「そういう顔は禁止だ」
って、ご主人様に言われてしまった。
「どんな顔ですか?」
「ん……ポーっとしたアホ面だ」
「酷ーい」
私が頬っぺたを膨らませたら、
「その顔も禁止だ」
って言われてしまった。気のせいか、ご主人様の顔が赤い気がする。私も顔が熱いし、二人ともワインで酔ったのかもしれない。ノンアルだけど。



