とある村の怖い話


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「それじゃやっぱりあの動画は作り物なんじゃないか? ちょっと大掛かりだけれど、チャンネル登録者を増やすためにやってるんだ」

雄一の言葉に夏美は納得していないようで、首を傾げた。
「だけどもう何人のも人が警察に通報してるんだよ? それでもトミーも美加さんも見つからない。動画配信だけが続いてるのって、やっぱりおかしいと思うんだけど」

雄一が夏美の隣に座り、その手を握りしめた。
「なぁ夏美、好きな配信者のことが気になるのはわかるけど、もう少し自分のことを考える時間を増やしてもいいと思うんだ」
「どういうこと?」

「夏美ももう20歳だ。そろそろこの先のことを真剣に考えないと」
それは雄一なりのやさしさだった。
でも、夏美の表情が怪訝なものに変化したのは一瞬のことだった。