昼間の繁殖部屋のことを思い出して吐き気がこみ上げてくる。
こんな子までその相手にされていたのかと思うと胸がムカついた。
『いや、たぶん達也が思っているようなことじゃない。この村では病気持ちや障害者が子供を産めないように処置しているみたいなんだ』
「処置って?」
聞き返した瞬間理解した。
つまり晴美は自分の体にメスを入れられることを察知したというわけだ。
「ひでぇな」
常に自分の想像の上を行く残酷さだ。
昼間見た大音量の部屋といい、その後与えられる食事といい、まるで人を人として扱っていない。
『あぁ。村のやつらは施設の子たちには洗脳をほどこさなかったみたいなんだ。どうせ逃げられないと見下してたんだろうな。それが、晴美は逃げてきた。ほんと、最高な気分だ』
雄一が声を上げて笑った。
その笑い声は数日ぶりに聞いたものだった。
達也もつられるように笑った。
『それで、夜の内に山を降りるつもりだ。3人で』
「大丈夫そうなんのか?」
そう聞くと雄一がカメラを村の方角へと向けた。
村は静かで電気も消えているみたいだ。
『みんな寝てる。それに晴美は耳がいいんだ。なにかあればすぐに教えてくれる』
晴美が自信満々に頷いてみせた。
「そういえばその村には電気が来てるんだな」
『あぁ、自家発電だけどな。一応前の青山村の名残で色々と残っているものはあるみたいだ』
こんな子までその相手にされていたのかと思うと胸がムカついた。
『いや、たぶん達也が思っているようなことじゃない。この村では病気持ちや障害者が子供を産めないように処置しているみたいなんだ』
「処置って?」
聞き返した瞬間理解した。
つまり晴美は自分の体にメスを入れられることを察知したというわけだ。
「ひでぇな」
常に自分の想像の上を行く残酷さだ。
昼間見た大音量の部屋といい、その後与えられる食事といい、まるで人を人として扱っていない。
『あぁ。村のやつらは施設の子たちには洗脳をほどこさなかったみたいなんだ。どうせ逃げられないと見下してたんだろうな。それが、晴美は逃げてきた。ほんと、最高な気分だ』
雄一が声を上げて笑った。
その笑い声は数日ぶりに聞いたものだった。
達也もつられるように笑った。
『それで、夜の内に山を降りるつもりだ。3人で』
「大丈夫そうなんのか?」
そう聞くと雄一がカメラを村の方角へと向けた。
村は静かで電気も消えているみたいだ。
『みんな寝てる。それに晴美は耳がいいんだ。なにかあればすぐに教えてくれる』
晴美が自信満々に頷いてみせた。
「そういえばその村には電気が来てるんだな」
『あぁ、自家発電だけどな。一応前の青山村の名残で色々と残っているものはあるみたいだ』



