とある村の怖い話

しばらく小道を歩いていくと、木製の看板が右手に見えた。
『いまよい村の看板だ』
それはトミーの動画で見た文字のかすれた看板だった。

『本当にあったんだな』
雄一が看板を指先でなでる。
「雄一、それ以上は行っちゃダメだ。絶対にダメだ」

『心配しなくていいよ達也。俺は夏美をつれて戻るから。でも、ここから先は撮影しない方がいいかもしれない。スマホの充電も気になるし』

「おい、もしかして通話を切るつもりか!?」
『心配かけて悪い』
それを最後に、カメラ電話がブツリと途切れたのだった。