☆☆☆
夏美がイジメられはじめたのは高校2年生に上がってからだった。
キッカケは些細な告白だった。
『好きなんだ。付き合ってほしい』
放課後の校舎裏に呼び出してきたのはクラスで一番かっこよくて人気者の男子生徒だった。
いつもはおちゃらけているそいつが真っ赤な顔をして夏美に告白したらしい。
『ご、ごめんなさい。私、好きな人がいるの』
夏美も彼と同じように顔を真っ赤にして、だけど交際を断った。
この話は俺が直接夏美から聞いたから、本当にあったことなんだと思う。
『へぇ、断ったんだ? もったいねぇ』
なにも知らないバカな俺はそんな風に言って、その後しばらく夏美の機嫌が悪かった理由にも気が付かなかった。
ただ『雄一って頭いいのにほんとバカ!』と言われたことが印象的だった。
それから夏美が男子生徒を振ったという噂は一時的に広まった。
どうやら噂好きなクラスメートにバレてしまったみたいで、夏美はひどく落ち込んでいた。
『噂なんて気にすんなって。すぐに消えてなくなるもんだからさ』
『うん……そうだよね』
だけどそれは甘い考えだった。
ただの噂ならすぐに消えたかもしれない。
だけど人気者からの告白を断ったという噂は簡単には消えてくれなかった。
『マジうざいんだけど。告白断るとか何様?』
『自分のこと可愛いとか思ってんのぉ?』
クラス内に何人かはいる派手集団が夏美への嫌がらせを始めた方が、噂が消えるよりもずっと先だった。
『あんたさぁ、頭悪い上に顔も悪いのわかってる?』
『その顔見せないでよ』
彼女たちはそう言ってゴミ箱の中身を夏美の頭にぶちまけた。
その時は俺も教室にいたからすぐに駆けつけたけど、常に一緒にいることは難しかった。
ある日夏美は授業が始まってからも教室に戻ってこなかった。
夏美がイジメられはじめたのは高校2年生に上がってからだった。
キッカケは些細な告白だった。
『好きなんだ。付き合ってほしい』
放課後の校舎裏に呼び出してきたのはクラスで一番かっこよくて人気者の男子生徒だった。
いつもはおちゃらけているそいつが真っ赤な顔をして夏美に告白したらしい。
『ご、ごめんなさい。私、好きな人がいるの』
夏美も彼と同じように顔を真っ赤にして、だけど交際を断った。
この話は俺が直接夏美から聞いたから、本当にあったことなんだと思う。
『へぇ、断ったんだ? もったいねぇ』
なにも知らないバカな俺はそんな風に言って、その後しばらく夏美の機嫌が悪かった理由にも気が付かなかった。
ただ『雄一って頭いいのにほんとバカ!』と言われたことが印象的だった。
それから夏美が男子生徒を振ったという噂は一時的に広まった。
どうやら噂好きなクラスメートにバレてしまったみたいで、夏美はひどく落ち込んでいた。
『噂なんて気にすんなって。すぐに消えてなくなるもんだからさ』
『うん……そうだよね』
だけどそれは甘い考えだった。
ただの噂ならすぐに消えたかもしれない。
だけど人気者からの告白を断ったという噂は簡単には消えてくれなかった。
『マジうざいんだけど。告白断るとか何様?』
『自分のこと可愛いとか思ってんのぉ?』
クラス内に何人かはいる派手集団が夏美への嫌がらせを始めた方が、噂が消えるよりもずっと先だった。
『あんたさぁ、頭悪い上に顔も悪いのわかってる?』
『その顔見せないでよ』
彼女たちはそう言ってゴミ箱の中身を夏美の頭にぶちまけた。
その時は俺も教室にいたからすぐに駆けつけたけど、常に一緒にいることは難しかった。
ある日夏美は授業が始まってからも教室に戻ってこなかった。



