【コンテスト用シナリオ】初恋に雨~溺愛大学生に愛されちゃうみたいです~

〇午後2時頃・歩道・雨
絵菜と涼太に頭を下げる、女の子とその母親。
女の子の母親「本当に、本当に、ありがとうございました」
女の子「おねえちゃん、おにいちゃん、ありがとう」
嬉しそうに笑顔でうなずく絵菜。
絵菜「いえいえ!これからは、気を付けるんだよ?」
そう言って女の子の頭をなでる。
笑顔でうなずく女の子。
女の子「えへへ…うん!」
手をつないで去っていく、女の子とその母親の後ろ姿。
2人が見えなくなるまで手を振る絵菜。
もの言いたげに絵菜を見る涼太。
涼太「ねえ、そろそろ終わった?」
怒ったように頬を膨らませる絵菜。
絵菜「お、終わった?ってひどくないですか?」
首に手を当てうなる涼太。
涼太「んーだって…」
絵菜の手を取り、手の甲にキスをする。
涼太「絵菜ちゃんとくっつきたいんだもん」
素っ頓狂な声を上げ、間抜けな顔をする絵菜。
絵菜「は、はあ?って、名前、何で急に……」
呆れたように、絵菜と手をつないだまま歩き出す涼太。
涼太「はいはい、さっさと行くよ~」
絵菜「え…?このままですか!?」

〇夕方・絵菜宅
玄関に入ってきて、早々、ため息をつく絵菜。
絵菜「はあ…どっと疲れた…」
リビングにつながるドアから、ひょこっと顔を出す文香。
文香「あれ?姉ちゃん、帰って来てたの?」
ゾンビのような顔でうなずく絵菜。
絵菜「……いや、今帰ってきたとこ…」
何か悟ったように目を細める文香。
文香「はは~ん、さては姉ちゃん、また補修につかまったな?」
ゾンビ顔のまま首を振る絵菜。
絵菜「まあ…補習には捕まったけど、疲れてる原因はそれじゃない…」
少し驚いた顔をして、うなずく文香。
文香「……そっか、まあ、詳しく聞かせてもらおうか」

〇夕方・絵菜宅・リビング
麦茶の入ったコップを、ソファに座っている絵菜に手渡す文香。
文香「……そんで、何があったん?」
隣同士で座る絵菜と文香。
絵菜「実は…今日、あのスマホの人に絵を教えてもらう予定だったんだ」
文香「ふうん…それで?」
顔を赤らめて、話を続ける絵菜。
絵菜「それで…その人、今までめちゃくちゃ塩対応だったんだけど、なんか急変して……」
文香「え、マジ?それって、今日から?」
絵菜「そう、それで、何か…おでことか、手とかに、キスしてきて…」
絵菜(キャー…思い出すだけで恥ずかしい)
文香「はあい!?ちょいちょい、」
手を上から下に振り下ろす文香。
文香「ちょっとちょっと!それはぁ、急展開がぁ、過ぎるだろうがぁ」
絵菜モノ『どうした…妹よ……』
頬に手を添えて顔を赤らめる絵菜。(アップ)
絵菜「そんなこと言われてもぉ」
勢い良く立ち上がる文香。
文香「よおし!姉ちゃん、絶対その男、姉ちゃんに気があるよ!」
絵菜「う、嘘…」
絵菜に迫り寄る文香。
文香「嘘じゃない!ほ・ん・と・に!姉ちゃん、ここは、ズドーンと落としてきてやってよ」
絵菜「そ、そんなぁ……」
ぐっとこぶしを握り締め、絵菜の前に突き出す文香。
文香「そんなぁ…じゃないから!次の約束してんのいつ!?この文香が姉ちゃんをもんのすごく可愛くしてやるから‼」
うなだれる絵菜。
絵菜「えぇ…」

〇夜・絵菜宅・絵菜の部屋
ベッドに寝転がり、スマホを見てため息をつく絵菜。
スマホの画面。【次の予定、いつがいいですか?】という、絵菜から涼太あてに送信された文字。
絵菜モノ『文香はああ言ってたけど、宮沢さんが、私のこと好きなんて、考えられない』
またため息をつき、仰向けになる絵菜。
絵菜モノ『そういえば、私は、宮沢さんのことをどう思ってるんだろう』
スマホにちらりと目をやる。
絵菜(最初は、神様を崇めるみたいな感じだったけど……)
ピロンと着信音が鳴り、【日曜開いてるけど、早すぎ?来週の水曜でもいいよ】という涼太からの返信が来る。
ドキッと絵菜の胸が高鳴る。
絵菜『あなたのさりげない返事一つで、こんな気持ちになるのは、どうしてだろう』
ふぅ…と、赤い顔でため息をつく絵菜。(アップ。可愛いかんじに)