〇放課後・教室・曇り
ドアからそっと教室の中を覗き見る絵菜。人がいないのを確認して、ほっと息つく。
教室に入る絵菜。急いで鞄を持って教室を出る。
絵菜(誰もいなくてよかった…。先生に見つかる前に、早く帰ろう)
〇放課後・帰路・曇り
道路沿いの道を俯きがちに歩く絵菜。
絵菜(結局、授業出られなかったな…)
深く、ため息をつく。
絵菜モノ『今日も、ため息ばっかだ。こそこそして生きてる、こんな自分が嫌になる』
立ち止まり横を向く絵菜。ビュウッと風が吹く。
大きな校門。レンガでできた洋風な校舎。
絵菜(大学、か…)
立派な大学に見惚れる絵菜。
ドンと誰かとぶつかり、倒れる。
絵菜「いたっ…」
腰を押さえてしりもちをつく絵菜。
絵菜(さすがにやばいよ…。今日2回目だもん)
相手を見上げる絵菜。驚いた表情。
絵菜「え…」
俯きがちに手を伸ばしてくる涼太。
涼太「…すいません………」
片手をあげて驚いた表情のまま硬直する絵菜。
絵菜(え…?この人、今朝の…)
涼太「あの……」
ハッとした表情になる絵菜。
勢いよくバッと立ち上がる。
顔を真っ赤にして焦る絵菜。
絵菜「こ、こ、こっちこそすいません!またぼーっとしてました!」
怪訝そうな顔をする涼太。
涼太「また…?ああ、君、今朝の」
さらに顔を赤くする絵菜。
絵菜(あのこと…覚えてくれてたんだ……!)
ハッとして、急に表情を暗くする絵菜。
絵菜(落書きノートのこと、言わないとだ…)
くるりと背を向ける涼太。
涼太「それじゃ」
焦って大声を出す絵菜。
絵菜「あ、あの‼」
驚いて振り向く涼太。
涼太「えーっと…。どうかしました?」
ずんずんと詰め寄る絵菜。
絵菜「すいませんでした……‼」
また怪訝そうな顔をする涼太。
涼太「………は?」
慌てて話す絵菜。
絵菜「その、ノートを、ぐちゃぐちゃにしてしまって……」
そう言って、そーっと切り刻まれた「落書きノート」を差し出す。
少し驚いた表情をして、困った表情になる涼太。
涼太「ああ、これ、君が持ってたんだ」
ビクッと反応して俯いてままうなずく絵菜。
さして興味なさそうにため息をつく涼太。
恐る恐る顔を上げる絵菜。
涼太「気にしなくていいよ。別に、それ、俺のじゃないし」
「えっ」と声を上げ、驚いた表情をする絵菜。
絵菜「だ、だったら、ますます申し訳ないじゃないですか……!」
怪訝そうな顔をして「え、そう?」と問い返す涼太。
顔をぶんぶんたてに振り、涼太に迫る絵菜。
絵菜「そうですよ…!って、話それますけど、その人、西高の卒業生だったりしますか……?」 ※西高:絵菜が通う高校
勢いに気圧されうなずく涼太。
絵菜「やっぱり!?そうですよね。この人の絵、すごいと思ったんです。知り合いってことですよね?というか会ってみたい‼」
絵菜の顔の前に手を出し制止する涼太。
頭をかきながら下を向く。
涼太「あ~。ごめんごめん。そのノート本当は俺のだから、本当に気にしないで」
驚いて、変な顔で固まる絵菜。
絵菜「……へ?」
今度こそ、と背を向け立ち去ろうとする涼太。
涼太「……じゃ」
絵菜「ちょーーーっと待ってください‼」
振り向き、迷惑そうに顔をしかめる涼太。
涼太「……今度は何?」
そんな涼太に詰め寄る絵菜。
絵菜「じゃあ、あなたが本人ってことですよね!?」
意味が分からず首をかしげる涼太。
涼太「ま、まあ、そうだけど…」
絵菜「じゃあ!」
目を輝かせて涼太を見る絵菜。
絵菜「私に、絵の描き方を教えてください‼」
涼太「…………はあ!?」
〇夜・絵菜の部屋
ベッドに寝転んで、にやにやしながらスマホを見る絵菜。少し大きめの長袖パジャマ。(眼鏡は外している。美少女)
絵菜モノ『あの後……』
〈絵菜:過去回想・放課後・帰路〉
頭をかきながら視線を下に下げる涼太。
涼太「悪いけど、俺もう、絵を描く気はないから」
怪訝そうに首をかしげる絵菜。
絵菜「え、どうしてですか?こんなに上手なのに!」
呆れた顔の涼太。
涼太「いや、だから」
絵菜「だったら!」
驚いた顔で絵菜を見る涼太。
絵菜「何か私に、できることありませんか?」
涼太「は?」
自信満々にこぶしを握る絵菜。
絵菜「あなたが絵の描き方を教えてくれるなら、私、あなたの言うことなんでも聞いちゃいます!てか、できることなくても、勝手に付きまといます!」
涼太「はああ!?」
〈現在に戻る〉
絵菜を見下ろし、呆れた目で見る文香。 ※文香:2つ下絵菜の妹。真面目な学級委員長。
文香「な~に、にやにやしてんの」
驚いて顔を真っ赤にする絵菜。
絵菜「文香!いつからいたの!」
絵菜の隣にボフッと座る文香。
文香「ずーっといたよ」
「嘘…」と両手で頬を押さえる絵菜。
すました顔で絵菜を見下ろす文香。
文香「で?どうしたの?」
不貞腐れてそっぽを向く絵菜。
絵菜「別に、どうもしてないし…」
ぐっと顔を寄せてくる文香。
文香「うっそだー」
もう一度顔を背ける絵菜。
絵菜「嘘じゃないもん…」
顔を離して「そっかー」と語りだす文香。
文香「姉ちゃんも、恋する時期かー」
絵菜「いやそれは違う」
急に真顔になって起き上がる絵菜。
苦笑いをする文香。
文香「まーだろうね。姉ちゃんのことだし、『神絵師を見つけた!』とかでしょ?」
悩む仕草をして首を横に振る絵菜。
絵菜「うーん…。ちょっと違う」
文香「え。どゆこと?」
顎に手を当て、「んー」とうなる絵菜。
絵菜「やっぱ、秘密」
文香「えー!」
残念そうにがっくり肩を落とす文香。
文香「そこまで言ったなら、全部教えてよー」
ベッドにもう一度寝転がる絵菜。
絵菜「やーだよ」
名残惜しそうに立ち上がる文香。「もー」と部屋を出ていく。
もう一度一人でスマホの画面を見つめる絵菜。【宮沢さん】とかかれているメールの画面。
【来週の水曜、2時からで大丈夫ですか?】
とメッセージを打ち込み、送信する。
ピロン、と音が鳴り、【OK】という文字が映し出される。
「えへへ」と子供っぽく笑う絵菜。(アップ。かわいい感じに)
〇翌週の水曜・朝・教室
席に座り、呆然とする絵菜。
絵菜モノ『運命の日、事件は起こった』
教卓に立ち話をする担任。
担任「よし、じゃあ、板倉、高橋、七海、雨堂。お前ら、放課後補習な~」
雷が落ちる背景。絶望した表情の絵菜。
ドアからそっと教室の中を覗き見る絵菜。人がいないのを確認して、ほっと息つく。
教室に入る絵菜。急いで鞄を持って教室を出る。
絵菜(誰もいなくてよかった…。先生に見つかる前に、早く帰ろう)
〇放課後・帰路・曇り
道路沿いの道を俯きがちに歩く絵菜。
絵菜(結局、授業出られなかったな…)
深く、ため息をつく。
絵菜モノ『今日も、ため息ばっかだ。こそこそして生きてる、こんな自分が嫌になる』
立ち止まり横を向く絵菜。ビュウッと風が吹く。
大きな校門。レンガでできた洋風な校舎。
絵菜(大学、か…)
立派な大学に見惚れる絵菜。
ドンと誰かとぶつかり、倒れる。
絵菜「いたっ…」
腰を押さえてしりもちをつく絵菜。
絵菜(さすがにやばいよ…。今日2回目だもん)
相手を見上げる絵菜。驚いた表情。
絵菜「え…」
俯きがちに手を伸ばしてくる涼太。
涼太「…すいません………」
片手をあげて驚いた表情のまま硬直する絵菜。
絵菜(え…?この人、今朝の…)
涼太「あの……」
ハッとした表情になる絵菜。
勢いよくバッと立ち上がる。
顔を真っ赤にして焦る絵菜。
絵菜「こ、こ、こっちこそすいません!またぼーっとしてました!」
怪訝そうな顔をする涼太。
涼太「また…?ああ、君、今朝の」
さらに顔を赤くする絵菜。
絵菜(あのこと…覚えてくれてたんだ……!)
ハッとして、急に表情を暗くする絵菜。
絵菜(落書きノートのこと、言わないとだ…)
くるりと背を向ける涼太。
涼太「それじゃ」
焦って大声を出す絵菜。
絵菜「あ、あの‼」
驚いて振り向く涼太。
涼太「えーっと…。どうかしました?」
ずんずんと詰め寄る絵菜。
絵菜「すいませんでした……‼」
また怪訝そうな顔をする涼太。
涼太「………は?」
慌てて話す絵菜。
絵菜「その、ノートを、ぐちゃぐちゃにしてしまって……」
そう言って、そーっと切り刻まれた「落書きノート」を差し出す。
少し驚いた表情をして、困った表情になる涼太。
涼太「ああ、これ、君が持ってたんだ」
ビクッと反応して俯いてままうなずく絵菜。
さして興味なさそうにため息をつく涼太。
恐る恐る顔を上げる絵菜。
涼太「気にしなくていいよ。別に、それ、俺のじゃないし」
「えっ」と声を上げ、驚いた表情をする絵菜。
絵菜「だ、だったら、ますます申し訳ないじゃないですか……!」
怪訝そうな顔をして「え、そう?」と問い返す涼太。
顔をぶんぶんたてに振り、涼太に迫る絵菜。
絵菜「そうですよ…!って、話それますけど、その人、西高の卒業生だったりしますか……?」 ※西高:絵菜が通う高校
勢いに気圧されうなずく涼太。
絵菜「やっぱり!?そうですよね。この人の絵、すごいと思ったんです。知り合いってことですよね?というか会ってみたい‼」
絵菜の顔の前に手を出し制止する涼太。
頭をかきながら下を向く。
涼太「あ~。ごめんごめん。そのノート本当は俺のだから、本当に気にしないで」
驚いて、変な顔で固まる絵菜。
絵菜「……へ?」
今度こそ、と背を向け立ち去ろうとする涼太。
涼太「……じゃ」
絵菜「ちょーーーっと待ってください‼」
振り向き、迷惑そうに顔をしかめる涼太。
涼太「……今度は何?」
そんな涼太に詰め寄る絵菜。
絵菜「じゃあ、あなたが本人ってことですよね!?」
意味が分からず首をかしげる涼太。
涼太「ま、まあ、そうだけど…」
絵菜「じゃあ!」
目を輝かせて涼太を見る絵菜。
絵菜「私に、絵の描き方を教えてください‼」
涼太「…………はあ!?」
〇夜・絵菜の部屋
ベッドに寝転んで、にやにやしながらスマホを見る絵菜。少し大きめの長袖パジャマ。(眼鏡は外している。美少女)
絵菜モノ『あの後……』
〈絵菜:過去回想・放課後・帰路〉
頭をかきながら視線を下に下げる涼太。
涼太「悪いけど、俺もう、絵を描く気はないから」
怪訝そうに首をかしげる絵菜。
絵菜「え、どうしてですか?こんなに上手なのに!」
呆れた顔の涼太。
涼太「いや、だから」
絵菜「だったら!」
驚いた顔で絵菜を見る涼太。
絵菜「何か私に、できることありませんか?」
涼太「は?」
自信満々にこぶしを握る絵菜。
絵菜「あなたが絵の描き方を教えてくれるなら、私、あなたの言うことなんでも聞いちゃいます!てか、できることなくても、勝手に付きまといます!」
涼太「はああ!?」
〈現在に戻る〉
絵菜を見下ろし、呆れた目で見る文香。 ※文香:2つ下絵菜の妹。真面目な学級委員長。
文香「な~に、にやにやしてんの」
驚いて顔を真っ赤にする絵菜。
絵菜「文香!いつからいたの!」
絵菜の隣にボフッと座る文香。
文香「ずーっといたよ」
「嘘…」と両手で頬を押さえる絵菜。
すました顔で絵菜を見下ろす文香。
文香「で?どうしたの?」
不貞腐れてそっぽを向く絵菜。
絵菜「別に、どうもしてないし…」
ぐっと顔を寄せてくる文香。
文香「うっそだー」
もう一度顔を背ける絵菜。
絵菜「嘘じゃないもん…」
顔を離して「そっかー」と語りだす文香。
文香「姉ちゃんも、恋する時期かー」
絵菜「いやそれは違う」
急に真顔になって起き上がる絵菜。
苦笑いをする文香。
文香「まーだろうね。姉ちゃんのことだし、『神絵師を見つけた!』とかでしょ?」
悩む仕草をして首を横に振る絵菜。
絵菜「うーん…。ちょっと違う」
文香「え。どゆこと?」
顎に手を当て、「んー」とうなる絵菜。
絵菜「やっぱ、秘密」
文香「えー!」
残念そうにがっくり肩を落とす文香。
文香「そこまで言ったなら、全部教えてよー」
ベッドにもう一度寝転がる絵菜。
絵菜「やーだよ」
名残惜しそうに立ち上がる文香。「もー」と部屋を出ていく。
もう一度一人でスマホの画面を見つめる絵菜。【宮沢さん】とかかれているメールの画面。
【来週の水曜、2時からで大丈夫ですか?】
とメッセージを打ち込み、送信する。
ピロン、と音が鳴り、【OK】という文字が映し出される。
「えへへ」と子供っぽく笑う絵菜。(アップ。かわいい感じに)
〇翌週の水曜・朝・教室
席に座り、呆然とする絵菜。
絵菜モノ『運命の日、事件は起こった』
教卓に立ち話をする担任。
担任「よし、じゃあ、板倉、高橋、七海、雨堂。お前ら、放課後補習な~」
雷が落ちる背景。絶望した表情の絵菜。



