「え~~神さま。
どうかわたしにかっこいいカレシを下さい。
出来れば、アイドル・グループ『Z(ゼット)』のレオンがいいです!」
「お前、それ本当に好きな?」
「そりゃー
もー
キレイよねっ!
男のクセに、美人って言葉が似合うぐらい超イケメンだし!
品があるから『王子様』ってあだながついているくらいだもん!
Zの歌、ぜえんぶレオンの作詞作曲だって言うし。
それに、なんと言ってもあの歌声!
レオン・ヴォイスって言うの?
深くて、広くて。
聞いていると、
ココロがわらわれる、って言うの?」
「わらわれる、じゃなくて『あらわれる』じゃね?」
直人は笑って、ちゃちゃを入れた。
「それに、Zって。
イブにクリスマス・ライブがあったろう?
もし、レオンがカレシだったら……イブにツリーの前でちゅーは無理じゃねぇ?」



