そして。 ……あ。 と気がついた頃には。 わたしは、開いているベンチに誘導されて……ぺたん、と座ってた。 「せ……先輩……」 「……なんだ……?」 唇が、触れる寸前まで顔を近づけて。 先輩が、ささやく。 いつの間にか、辺りには、他にヒトの気配もなくて。 ついでに、街灯もなくて。 青い、月の光だけが、照らしていた。 ……波の音だけが、大きかった。 ……多分…… 声を出しても聞こえないほど…… 公園の奥に来ていた。