理想の彼氏の作り方~イケメン王子と愛のクリスマス~

「……こんな……
 ……これが……
 ……ただの、あいさつのキス……?」

 わたしの口を甘く切なく犯す、妖艶なキスに。

 何に怒っていたのかすっかり、忘れた。

 ただ、これがなんだか知りたくて。

 わたしは、竜樹先輩に、ぼんやりと聞いた。


「……いいや?
 姫野は『彼女』だから、ちょっと、ねんいり」

「……っ!」

 恥ずかしくなりそうな言葉をさらりと囁いて、竜樹先輩は、わたしの肩を抱く。

「……さすがに、騒がしくなって来たな……
 どこか、静かな場所に移動しようか?」

 わたしは、ただ。

 黙ってうん、とうなづいた。

 竜樹先輩のどこか、危険な微笑みなんて、ちっとも気がつかずに。