「……耳元で変なこと叫ぶな、恥ずかしい。
 昼寝が出来ねぇじゃん」

「だってぇ!
 今年のクリスマスこそは。
 彼氏を作って。
 一緒に過ごしたいんだもん!」

 昼休み。

 高校の屋上で。

 稲葉 直人(いなば なおと)は、目をこすりながら起き上がった。

 どうやら、寝ているところを、わたしのココロの叫びで起こされたらしい。

 ぼーっとした顔で頭を掻いている。

「彼氏ぃ~~?
 ん、なもんわざわざ作らなくても、オレがいるじゃん」

 えぇ~~

 直人ぉ~~?