理想の彼氏の作り方~イケメン王子と愛のクリスマス~

 
 いつまでたっても届かない、キスにしびれを切らして。

 そっと片目をあけて見てみれば。

 直人は。

 わたしの唇に触れる寸前で止まっていた。

 ……ち、近いしっ!

「ななななにっ!
 ……キス、しないわけっ!?」

 照れ隠しに。

 つんけんと、ささやくわたしに、直人は困ったように言った。

「……俺、思い出しちゃって」

「何を!!」

「今日の……今、このスペシャル・ツリーの前でキスをすると。
 そのカップルは、永久に、結ばれるって」