7Days~7日間であなたを落とす方法


「それで、香奈ちゃんはどうしたいの?」

「私は……琴葉に幸せになってもらいたい。木下次長と幸せになってもらいたい」

「そんなことをしたら、あなたは幸せになれないじゃない。辛い思いをするのよ」

「いいんです。今の琴葉は見ていられない。私がどんなにそばにいても……私は琴葉を幸せにはしてあげられない」

 私はぐっと唇を引き結んだ。

 感情的に言葉を吐き出さないよう気を付けながら、ゆっくりと自分の想いを杏さんに聞いてもらった。それを聞いていた杏さんは、大きく息を吐き出した。

「香奈ちゃんは本当に不器用ね。昔の自分を見ているようで嫌になるわ」

「すみません」

 しゅんとしながら肩を落とすと、杏さんが私の顎に手を添え、次の瞬間には顔を上げさせられた。

 顎クイ。

 こんなにスマートにこんな仕草を出来る人って、そういないと思う。アニメや漫画の世界の住人にしかできないと思っていたシチュエーションに胸がどきどきと高鳴ってしまう。

「ふふっ、ドキドキした?」

 そう言って不敵に笑う杏さんを見て、からかわれたと思った私は思わずプイっと顔をそむけた。子供っぽい行動をとってしまったことに少し驚きながら、横目で杏さんを見ると、声を出して杏さんが笑っていた。

「香奈ちゃんは可愛いわね」

「私……あまり可愛いとか言われたことないです」

「あら、そうなの?」

「はい。クールとか冷たいとか。美人だけど近寄りがたいとかよく言われて。こんな私の友達になってくれたのは琴葉だけだったんです」