*番外* 香奈の気持ち
琴葉が木下次長と一週間だけ付き合うと言い出し、一週間が過ぎた。付き合っていた間も泣いてばかりだったが、今は憔悴しきった状態だった。何があったのかは聞かなくてもわかる。きっと振られてしまったのだろう。悲しみに暮れる琴葉を見ながら私はどこかほっとしていた。琴葉が誰かのものにならなくてよかったと、そう思ってしまっていた。なんて薄情な親友だろうか。琴葉は私がそんなことを思っているなんて気付いていないだろう。私は複雑な想いを抱きながら琴葉を支えるため声を掛け続けた。しかし琴葉に私の声は届かない。仕事に集中していて食事をとることも忘れている。
私は無力だ。
悲しで心がえぐられるようだ。
私は一体どうしたいのだろう。
気づけば涙を流していた。
琴葉に笑っていてもらいたい。
幸せになってもらいたい。
笑顔でいてもらいたい。
自分が幸せになれなくても、琴葉が幸せならそれでいい。


