7Days~7日間であなたを落とす方法


 すすり泣く皆川は何も言わない俺に向かって、更にしゃくり上げながら声を荒げた。

「一週間付き合ってくれるって言ったろは木下次長らんれすよ。それらろに、彼氏彼女みたいらことは何もしてくれらい。それらのに時々優しくして、笑ってくるし……期待らけさせておいて、美紀子さんの話をして拒絶して、何らんれすか!?」

 本当にその通りだと思う。

 皆川を受け入れたいと思う反面で、美紀子に悪いと一歩引いて、まるで優柔不断な二股男みたいじゃないか。

 最低だな。
 
「皆川、すまない」

 俺は謝ることしか出来なかった。

 そんな俺の背中を皆川が拳で叩いてきた。

「本当、最低れすよ。最低なのに、嫌いになれない」

 皆川の言葉にふっと笑みがこぼれる。

「嫌いになりなさい」

「無理れーすー!」

 俺は背負っていた皆川をゆっくりと下ろし、正面から皆川を見つめた。皆川は大きな瞳でこちらを真っ直ぐに見ている。その瞳からはポロポロと大きな雫が流れ出していた。

 瞬きもせずにこちらを見つめる瞳に吸い込まれそうだ。

 何処までも真っ直ぐな皆川を羨ましく思う。

 俺のような屈折した大人になってほしくない。