でも……でも……木下次長は私と付き合っているはずで……一週間の期限付きだが、木下次長は今、私の彼氏のはず……で……。口元を押さえながら更に顔を青ざめさせた。それに気づいた相葉さんが、焦った様に私の背中に触れた。
「皆川さん、大丈夫ッすか?気分が悪い……」
相葉さんがそこまで言ったところで、異変に気づいた木下次長が、私の背中に触れている相葉さんの手をサラリと払いのけ、片手で私の身体を支えた。
「皆川、大丈夫か?いつから調子が悪かったんだ?気づかなくてすまない」
「いえ……その……緊張していたので……そのせいだと思います」
「そうか。すぐに戻ろう」
木下次長が私を支えながら歩き出す。すると後ろから声が掛かった。
「颯斗、皆川さんに手を出すんじゃ無いわよ」
手を出すな……。
本命彼女としての牽制だろうか?
ズキリと胸の奥に痛みが走る。
不安と悲しみで、胸がズキズキと痛んだ。
胸を押さえたまま黙っている私を心配している木下次長と駐車場に向かい、車に乗り込む。
「このまま家に送る」
「いえ、大丈夫です。もう落ち着いてきました。会社に戻って下さい」
「そうか……皆川が大丈夫なら……」


