香奈が呆れたと言ったように呟いた。それから大きく息を吐き出すと、仕方ないわね。と呆れたように言葉を吐き出してから微笑んだ。
私達はランチを食べながら、木下次長を落とすために今後の計画を立てることにしたのだった。
午後の勤務が始まり一時間が過ぎた頃、私は木下次長に呼ばれた。先ほどから木下次長と崎田部長が何か話をしていると思っていたが、私が呼ばれる理由が分らない。琴葉は何か失敗でもしてしまったのでは無いかと不安を抱きながら、崎田部長と木下次長の前までやって来た。
「あの……すみません」
よく分からないが先に謝ってしまえと、頭を深く下げながら謝罪する。しかしそれを見ていた崎田部長がお腹を抱えて笑い出した。
「皆川くん。何を謝っているんだい?僕は何も言っていないよ?」
崎田部長は既婚者でふくよかな体形をしている。いつもニコニコとしていて穏やかで、オフィスにいるだけでお花が飛んでくるような雰囲気がある。そんな部長も昔は鬼のように怖かったんだと言う噂があるが、私は信じていなかった。その部長がニコニコしながら私に笑いかけてくる。
「皆川くん、この間企画書を出したのを覚えているかい?」
「はい……」
「その企画書が通ったんだよ。おめでとう」
「ほ……本当ですか!」
「ああ、これから忙しくなるよ。頑張りなさい」
私の企画書が通った。
本当に?
嬉しい。


