「イチャつくなら会社の外でしてくれる?」
「ごっ、ごめんなさい。そんなつもりはないです」
「大丈夫、琴葉さんには言っていないわ。颯斗、あんたに言ってんのよ。仲が良いのは良いことだけどね。ほら、早く帰ってお祝いでもしてあげなさいな」
「ああ、杏ありがとうな。そうさせてもらう」
メイジアの会議室を後にする私たちを見て、杏さんが「ほんと、仲良しね。考えることも同じって……」と、そう呟いたことに私たちは気づかなかった。
私たちはメイジアのオフィスを出ると外に出た。まだまだ寒い日が続いている。乾いた風が通り過ぎると、肌がひりつく様に痛い。しかし颯斗さんの車に乗り込めばそれもすぐになくなった。颯斗さんが暖房を入れてくれたため、車内はすぐに暖かくなった。会社の駐車場に着くと私はある箱を颯斗さんに手渡した。
「颯斗さん、これ……」
私が手渡したのは先ほどメイジアで見た箱と同じものだ。
「これは?」
「開けてみて下さい」


