昨日から龍弥の言っていることがわからない。
どういう意味なの?
ーーーーーーーーーー
「先輩、お疲れ様」
「想汰くん」
「もう終わる頃かと思って」
バイト終わり。
わざわざ迎えに来てくれたの?
「いつもありがとう」
なんだろう、このモヤモヤとした気持ち。
ぎゅっとわたしの手を握った想汰くん。
「帰ろ」
そう言って優しく笑う顔を見てまたモヤッとする。
罪悪感を消したいんだ。
龍弥に告白されたことを黙ってることに罪悪感を感じて、でもその罪悪感から逃れたくて勝手にひとりでモヤモヤしてる。
話したら想汰くん、もっと不安にならない?
龍弥ともっと仲悪くなるんじゃない?
「先輩?なんかあった?ぼーっとしてる」
「えっ!?ううん!!」
「あはは!なんでそんな声おっきいの」
想汰くんの笑顔に胸がぎゅっとなる。
もしも…想汰くんが誰かに告白をされてそれを黙ってたらわたしはー……
ピタッ
進めていた足を止めた。
「先輩?」
ただの自己満足かもしれない。
想汰くんをもっと不安にさせてしまうかもしれない。
だけど、そうさせないために努力すればいいんだ。
わたしの【すき】がひとつでも多く伝わるように。
「どうしたんですか?」
秘密はいやだ。
「あのね…龍弥に告白されたの」
・・・ん?
おそらく、いや絶対1分は経ってる。
なかなかの沈黙が続く。
これは…なんの沈黙!?
黙ってたこと怒ってる!?
いや、そもそもいつ告白されたとはまだ言ってないし
いや、それよりももしかしてわたしに愛想つきたとか!?
頭の中がパニックになる。
「…それで先輩はどうしたの?」
想汰くんがやっと発した言葉。
誰もいない夜道に少し響いた。
「なんて応えたの?」
あ…あの目だ。
影を帯びた暗い瞳。
なにもよせつけなくなるような、そんな空気を漂わせる。
「ちゃんと断ったよ」
「ほんとに?」
「当たり前だよ!」
「…それならよかったです」
わたしの髪を撫でる手。
さっきとは打って変わって優しく微笑んでいるけど、なんだろう、この胸が苦しくなる感覚は。
やっぱり話すべきじゃなかった?
わたしのただの自己満足だった?
「想汰くん、あのねー…」
「話してくれてありがとうございます。帰りましょっか」
わからない。
この選択が正しかったのか、間違っていたのか。
笑ってるのに笑ってないように見える表情。
想汰くんが
ううん、想汰くんの心が何故か少し遠くに感じる。
「じゃ、また明日ね。先輩」
あっという間に家の前に着いた。
いやだ、行かないで。
「う!ウチでご飯食べてかない!?」
夜だと言うのに大きな声を出してしまった。
しかももう22時を回ってるし、さすがに食べてるよね!?
「いいんですか?」
帰りかけた想汰くんがわたしの元へ戻ってきてくれた。
「簡単なものだけど…ってこんなこと言ったらお母さんに怒られるか」
「はは!ほんとですね」
笑ってくれて少し安心した。
「まぁ狩谷くん!来てくれるならもっと張り切って作ったのに」
「こんな遅くに急にすみません」
「全然いいのよー。今日は龍弥くん飲み会でまだ帰ってなくてね」
そっか。龍弥まだなんだ。
わたし…ホッとしちゃってる。
「先輩も食べましょ?」
「…うん」
わたしのワガママで引き止めて、勝手にモヤモヤして
なにしてるんだか。
「先輩、口についてる」
「え!ごめん!!」
「なんで謝んの」
ははって笑う顔。
この笑顔を失いたくない。
わたしって自分で思ってるより相当欲深くて自己中なんだ。
「ご馳走様でした」
残さず綺麗に食べてくれた想汰くん。
「想汰くん、少し部屋で喋らない?」
「先輩疲れてません?」
「わたしは全然大丈夫!」
必死に引き止めるわたし。
ちゃんと気持ちを伝えられるまで離れたくない。
ワガママだってわかってるけど…
「じゃあ狩谷くん、ウチに泊まっていったら?もう遅いしね」
へ!?
「え、、でも、、」
「前に泊まってた時の服、何着か置いてるでしょ?それ着ればいいし」
母よ…
「そうしよう!!」
ナイスアイデアをありがとうございます!!
「…じゃあお言葉に甘えて…」
やった!!
お母さんのおかげで想汰くん、帰らなくてよくなった!!
どういう意味なの?
ーーーーーーーーーー
「先輩、お疲れ様」
「想汰くん」
「もう終わる頃かと思って」
バイト終わり。
わざわざ迎えに来てくれたの?
「いつもありがとう」
なんだろう、このモヤモヤとした気持ち。
ぎゅっとわたしの手を握った想汰くん。
「帰ろ」
そう言って優しく笑う顔を見てまたモヤッとする。
罪悪感を消したいんだ。
龍弥に告白されたことを黙ってることに罪悪感を感じて、でもその罪悪感から逃れたくて勝手にひとりでモヤモヤしてる。
話したら想汰くん、もっと不安にならない?
龍弥ともっと仲悪くなるんじゃない?
「先輩?なんかあった?ぼーっとしてる」
「えっ!?ううん!!」
「あはは!なんでそんな声おっきいの」
想汰くんの笑顔に胸がぎゅっとなる。
もしも…想汰くんが誰かに告白をされてそれを黙ってたらわたしはー……
ピタッ
進めていた足を止めた。
「先輩?」
ただの自己満足かもしれない。
想汰くんをもっと不安にさせてしまうかもしれない。
だけど、そうさせないために努力すればいいんだ。
わたしの【すき】がひとつでも多く伝わるように。
「どうしたんですか?」
秘密はいやだ。
「あのね…龍弥に告白されたの」
・・・ん?
おそらく、いや絶対1分は経ってる。
なかなかの沈黙が続く。
これは…なんの沈黙!?
黙ってたこと怒ってる!?
いや、そもそもいつ告白されたとはまだ言ってないし
いや、それよりももしかしてわたしに愛想つきたとか!?
頭の中がパニックになる。
「…それで先輩はどうしたの?」
想汰くんがやっと発した言葉。
誰もいない夜道に少し響いた。
「なんて応えたの?」
あ…あの目だ。
影を帯びた暗い瞳。
なにもよせつけなくなるような、そんな空気を漂わせる。
「ちゃんと断ったよ」
「ほんとに?」
「当たり前だよ!」
「…それならよかったです」
わたしの髪を撫でる手。
さっきとは打って変わって優しく微笑んでいるけど、なんだろう、この胸が苦しくなる感覚は。
やっぱり話すべきじゃなかった?
わたしのただの自己満足だった?
「想汰くん、あのねー…」
「話してくれてありがとうございます。帰りましょっか」
わからない。
この選択が正しかったのか、間違っていたのか。
笑ってるのに笑ってないように見える表情。
想汰くんが
ううん、想汰くんの心が何故か少し遠くに感じる。
「じゃ、また明日ね。先輩」
あっという間に家の前に着いた。
いやだ、行かないで。
「う!ウチでご飯食べてかない!?」
夜だと言うのに大きな声を出してしまった。
しかももう22時を回ってるし、さすがに食べてるよね!?
「いいんですか?」
帰りかけた想汰くんがわたしの元へ戻ってきてくれた。
「簡単なものだけど…ってこんなこと言ったらお母さんに怒られるか」
「はは!ほんとですね」
笑ってくれて少し安心した。
「まぁ狩谷くん!来てくれるならもっと張り切って作ったのに」
「こんな遅くに急にすみません」
「全然いいのよー。今日は龍弥くん飲み会でまだ帰ってなくてね」
そっか。龍弥まだなんだ。
わたし…ホッとしちゃってる。
「先輩も食べましょ?」
「…うん」
わたしのワガママで引き止めて、勝手にモヤモヤして
なにしてるんだか。
「先輩、口についてる」
「え!ごめん!!」
「なんで謝んの」
ははって笑う顔。
この笑顔を失いたくない。
わたしって自分で思ってるより相当欲深くて自己中なんだ。
「ご馳走様でした」
残さず綺麗に食べてくれた想汰くん。
「想汰くん、少し部屋で喋らない?」
「先輩疲れてません?」
「わたしは全然大丈夫!」
必死に引き止めるわたし。
ちゃんと気持ちを伝えられるまで離れたくない。
ワガママだってわかってるけど…
「じゃあ狩谷くん、ウチに泊まっていったら?もう遅いしね」
へ!?
「え、、でも、、」
「前に泊まってた時の服、何着か置いてるでしょ?それ着ればいいし」
母よ…
「そうしよう!!」
ナイスアイデアをありがとうございます!!
「…じゃあお言葉に甘えて…」
やった!!
お母さんのおかげで想汰くん、帰らなくてよくなった!!



