ーーーーーーーーーーー
目が覚めると外はもう明るかった。
トンッ
腕になにか当たった。
左側を見ると
おわっ!!!
狩谷くんが寝ていた。
そ、そうだ!!
狩谷くんが一緒に寝よって言ってそれで…
数時間前のキスを思い出して顔が一気に赤くなる。
で、でも!!
ほんとにキス以上はなくて、それから一緒にベッドに入って緊張でなかなか眠れなくて…
なのに、気づけば寝てしまってた。
すごく綺麗な寝顔。
狩谷くんの髪に触れる。
朝起きて、隣に狩谷くんがいる
これってまるで…
「おはよ」
ドキーッ!!!
パッと手を退けた。
「お、起こしちゃった?」
「いーえ。たまたま起きました」
狩谷くんが体を起こした。
「寝起きの先輩も可愛い」
ドッキーーー!!!!!
朝から可愛い顔で甘い言葉を言う狩谷くん。
「ぼくが先に起きて先輩の寝顔見ときたかったのになぁ〜」
「狩谷くんの寝顔、可愛かったよ」
「嬉しくない」
狩谷くんが右手を伸ばしてわたしを抱きしめた。
「起きてすぐ会えるって最高ですね」
「…うん」
ほんとに。
幸せだ。
わたしも狩谷くんを抱きしめ返す。
「なんかまるで同棲みたいですね」
あっ
「実はね…わたしも思ってたんだ。同棲みたいだなぁって」
お互い顔を見合わせる。
「そんな可愛いこと言って…またぼくを煽るんですね」
「言い出したのは狩谷くんだよ!」
「先輩が可愛いのが悪いから」
そう言って狩谷くんがキスをした。
この幸せがずっと続きますように。
・・・なんか胸騒ぎがする。
恐る恐るスマホを見た。
8:36
ギャーーーーーッ!!!!
「狩谷くん、遅刻ー!!!!」
「今日はもう大学休みましょ」
「ダメー!!早く準備しなきゃ!!」
甘い時間はそう長く続かないよね。
ーーーーーーーーー
「んで?どうなの、桜井さんとの生活は」
「最高ですけど」
怪我をしてから先輩の家で過ごしていることと、もう一つ変化があった。
「…タバコ吸い過ぎじゃないですか?」
「あれ?俺のこと心配してくれるんだ?」
「は?煙たいだけです」
それは、田村(このひと)といる時間が増えたこと。
今日も中庭のベンチで喋ってる。
「なんなんすか、いつも付いてきますけど」
「え〜友達なんだし空き時間とか喋るの普通だろ?」
は…??
「ともだち…?」
「そう」
ともだち……か。
「どうした?」
「あ、いえ…」
ぼく、きっと嬉しいんだ
なのになんで
こんな怖くなるんだろう。
「そんな簡単に言えるもんですか?」
「なにが?」
「“ともだち”って」
そう言ったぼくを田村がジッと見る。
嫌な記憶が蘇るー・・・
〈おまえの母ちゃん、不倫してキモイー〉
〈お父さんにも捨てられたんだってー〉
〈おまえの家族、きもちわりー〉
みんな昨日まで遊んでくれてたのに
普通に喋ってたのに
なんでそんな一瞬で変わっちゃうの?
ぼく、なにか悪いことした?
言ってよ、悪いところ。
全部直すから、仲良くしてよ。
・・・・・・
「ー…りや、狩谷!」
ハッと我にかえった。
目が覚めると外はもう明るかった。
トンッ
腕になにか当たった。
左側を見ると
おわっ!!!
狩谷くんが寝ていた。
そ、そうだ!!
狩谷くんが一緒に寝よって言ってそれで…
数時間前のキスを思い出して顔が一気に赤くなる。
で、でも!!
ほんとにキス以上はなくて、それから一緒にベッドに入って緊張でなかなか眠れなくて…
なのに、気づけば寝てしまってた。
すごく綺麗な寝顔。
狩谷くんの髪に触れる。
朝起きて、隣に狩谷くんがいる
これってまるで…
「おはよ」
ドキーッ!!!
パッと手を退けた。
「お、起こしちゃった?」
「いーえ。たまたま起きました」
狩谷くんが体を起こした。
「寝起きの先輩も可愛い」
ドッキーーー!!!!!
朝から可愛い顔で甘い言葉を言う狩谷くん。
「ぼくが先に起きて先輩の寝顔見ときたかったのになぁ〜」
「狩谷くんの寝顔、可愛かったよ」
「嬉しくない」
狩谷くんが右手を伸ばしてわたしを抱きしめた。
「起きてすぐ会えるって最高ですね」
「…うん」
ほんとに。
幸せだ。
わたしも狩谷くんを抱きしめ返す。
「なんかまるで同棲みたいですね」
あっ
「実はね…わたしも思ってたんだ。同棲みたいだなぁって」
お互い顔を見合わせる。
「そんな可愛いこと言って…またぼくを煽るんですね」
「言い出したのは狩谷くんだよ!」
「先輩が可愛いのが悪いから」
そう言って狩谷くんがキスをした。
この幸せがずっと続きますように。
・・・なんか胸騒ぎがする。
恐る恐るスマホを見た。
8:36
ギャーーーーーッ!!!!
「狩谷くん、遅刻ー!!!!」
「今日はもう大学休みましょ」
「ダメー!!早く準備しなきゃ!!」
甘い時間はそう長く続かないよね。
ーーーーーーーーー
「んで?どうなの、桜井さんとの生活は」
「最高ですけど」
怪我をしてから先輩の家で過ごしていることと、もう一つ変化があった。
「…タバコ吸い過ぎじゃないですか?」
「あれ?俺のこと心配してくれるんだ?」
「は?煙たいだけです」
それは、田村(このひと)といる時間が増えたこと。
今日も中庭のベンチで喋ってる。
「なんなんすか、いつも付いてきますけど」
「え〜友達なんだし空き時間とか喋るの普通だろ?」
は…??
「ともだち…?」
「そう」
ともだち……か。
「どうした?」
「あ、いえ…」
ぼく、きっと嬉しいんだ
なのになんで
こんな怖くなるんだろう。
「そんな簡単に言えるもんですか?」
「なにが?」
「“ともだち”って」
そう言ったぼくを田村がジッと見る。
嫌な記憶が蘇るー・・・
〈おまえの母ちゃん、不倫してキモイー〉
〈お父さんにも捨てられたんだってー〉
〈おまえの家族、きもちわりー〉
みんな昨日まで遊んでくれてたのに
普通に喋ってたのに
なんでそんな一瞬で変わっちゃうの?
ぼく、なにか悪いことした?
言ってよ、悪いところ。
全部直すから、仲良くしてよ。
・・・・・・
「ー…りや、狩谷!」
ハッと我にかえった。



