センセイは透明感ハンパない

俺は、家に帰ってすぐ、先生と出会った家庭教師登録サイトを開いた。そこには職業適正テストもある。そのサイトのも含めて、3つくらいのサイトで職業適正テストを受けた。結果はどれも似たようなものだった。
(俺のやりたいこと)

あの喫茶店はなくなってほしくない。しかし友人がもう継ぐと決めている。いっしょに継ぐのも楽しそうだが、自分が接客に、と言うか人付き合いにあまり
向いていない自覚があった。
先生はとてもおとなしいけれど、人気の高級キャバ嬢だ。実はひとと話すことが好きなのかもしれない。教師の才能もある。先生のおかげで俺の成績はかなり上がった。
- 誰かに流されて大学受験するのもアリだよ。大学でいろんな出会いがあるよ。
しかしそれは経済的に余裕がある者に限られたことだろう。先生に経済的余裕があるかどうかはわからないが、俺は受験の数か月前までアルバイトを続ける必要がありそうだ。大学の学費は親が出してくれるから、家から通える範囲の大学を選ばなければならない。
(奨学金狙ってみようかな)

しかし、まだ進路が決まっていない。親は学費を出してくれるが、俺も姉同様、大学を卒業して就職したら親に学費を返す。なら、学費が少なくて済む国立大学や公立大学の方が負担が少ない。
(俺の好きなこと。俺のやりたいこと。俺の適性)
「親が大学進学を望んでいるから」なんて言い訳にすがって甘えているから進路が決まらないのではないだろうか。選択肢は無限に広がっているようで、俺の成績や条件では、入れる大学はかなり限られてくる。
- 自分の身は自分で守らなきゃ。
- 趣味。でも、身を助けるよ。
- 褒めれば褒めるほど良いパフォーマンスを見せてくれる。
(明日から、
進路指導室通いしよ)
そして、

いろいろなひとに聞いてみよう。なぜ、その職業を選んだのか。その進路を選んだのか。
(先生にも)